レシピとブログ
7.12015
[保存版]プロがピクルスに使うスパイス&ハーブ17選
ピクルスの味付けはピクルス液で8割が決まってしまいます。そして、そのピクルス液はスパイスとハーブによって全てが決まります。
今回は萩野菜ピクルスで使用しているスパイスとハーブをご紹介します。
このサイトのピクルスレシピを見て作り方に慣れて来たら、是非これらのスパイスを使ってオリジナルのピクルス作りにチャレンジしてみて下さい!
もくじ
1.ピクルスのスパイス編
今ではスパイスは香りを食材につける事が主な用途になっていますが、冷蔵庫などが無い大航海時代のヨーロッパではスパイスに抗菌作用、防腐作用があるという事で保存食の必需品として重宝されていました。
それではピクルスによく使われるスパイスのご紹介です。
1-1.胡椒
名称:胡椒、ブラックペッパー 英名:pepper 香り:★★★ 辛さ:★★ 効果:血流を良くし体を温める、食欲増進
胡椒は「スパイスの王様」と呼ばれる程世界中で使われている香辛料です。ピクルスでも味にアクセントを付けたい時にもよく使用します。
ピクルスで使う時は粉状のものより粗挽きの方が見た目にも美味しそうに見えるのでオススメです。
1-2.ピンクペッパー
名称:ピンクペッパー 英名:pink pepper 香り:★★★ 辛さ:★ 効果:血流を良くし体を温める、食欲増進
ピンクペッパーと呼ばれる物は実は数種類あり、一般的に流通しているのはウルシ科のコショウボクという植物の実になります。
ピンクペッパーはキレイな赤色が最大の特徴で料理の彩りのアクセントとして使用されています。しかし、すり潰してしまうと中は赤くはないので使う時はホールのまま使うか、粗く潰して香りを立たせる程度にしましょう。
ピクルスに使う時も同様で、色味が少ない時に使用するといいでしょう。
1-3.ホワイトペッパー
名称:白胡椒、ホワイトペッパー 英名:white pepper 香り:★★ 辛さ:★ 効果:血流を良くし体を温める、食欲増進
成熟した実を乾燥させて作られるのがブラックペッパーで、実の果皮を取り除いて乾燥させて作られるのがホワイトペッパーです。なのでブラックペッパーに比べると若干辛みや香りはまろやかになっています。
香りをかぐとシチューやホワイトクリームの香りがするのですが、これはホワイトペッパーがホワイトクリーム系のソースととても相性が良く多用されているからです。
ピクルスに使う時も油分の多いアボガド等と使うといいと思います。
1-4.クローブ
名称:クローブ、丁子(ちょうじ) 英名:clove 香り:★★★★★ 甘さ:★★★★ 効果:沈痛作用、抗菌作用、抗酸化
スパイスの中でも1、2を争う香りの強いクローブ。その香りは甘く、爽やかなのでデザートなどによく使用されます。肉料理や煮込み料理などの臭みを消す為にも使われます。
しかし香りが強いので一度に使う量は2、3本以内にしたほうがいいでしょう。
ピクルスに使う場合は野菜自体が甘く、ピクルス液も甘めの味付けにしているフルーティなものに使用するのがベストです。玉ねぎやサツマイモ、カボチャなど煮込んだら甘みがますような野菜がよく合います。
1-5.シナモン
名称:シナモン ※ニッキとは違います 英名:cinnamon 香り:★★★★ 甘さ:★★★ 効果:むくみ予防、消化促進
甘い香りが特徴でお菓子などに多用されているシナモン。以外にもスパイスとしての歴史は最も古く、ブラックペッパーと同じく「スパイスの王様」と呼ばれています。
ピクルスに使用するときはクローブと同じで野菜自体に甘みがあるもので、ハチミツや砂糖とも相性がいいのでお菓子系のピクルスで使用するのがベストです。
1-6.ナツメグ
名称:ナツメグ 英名:nutmeg 香り:★★★ 甘さ:★ 効果:催眠効果、頭痛抑制
ナツメグはホールでは使わず砕いて粉状にして使用します。しかしその手間が面倒なので使う時は粉状になっているものを買って使った方がいいと思います。
香りはハッカのような爽やかな香りとほのかな甘さを感じさせる独特なスパイスです。料理としては肉料理やオムレツ、ハンバーグとしてよく使われています。
ピクルスでは爽やかさをプラスしたい時にタイムなどのハーブと合わせて使用すると層状効果で味に深みが増します。
1-7.クミン
名称:クミン 英名:cumin 香り:★★★★★ 辛さ:★ 効果:コレステロールの低下、発汗促進
言わずと知れたカレーの香りの主たるスパイスのクミン。味自体はそんなにないものの香りをかぐとカレーそのもの。萩野菜ピクルスカレー味ではもちろんこのスパイスを使用しています。
ピクルスで使用するには香りに特徴が有りすぎるのでカレー味以外には使いようがありませんが、カリフラワーのカレーピクルスなどに使用するのがベストです。
1-8.スターアニス
名称:スターアニス、八角 英名:star-anise 香り:★★★★ 甘さ:★★★★★ 効果:健胃作用
あまり馴染みがないスターアニスこと八角。中国が原産で香りは漢方薬のようですが、甘みはピカイチ。しかし価格が高いです。
紹介しておいてなんですが、萩野菜ピクルスではまだ使用しておりません。
2.ピクルスのハーブ編
萩野菜ピクルスでもハーブは欠かせません。当店で主に使用しているのはローリエとタイムですが、その他にも野菜や調理法に応じて様々なハーブを使用しています。
2-1.ローリエ(ローレル)
名称:ローリエ(ローレル)、月桂樹 英名:laurier 香り:★★★ 効果:間接痛、神経痛
ミントと並んで様々な料理に利用されるローリエ。萩野菜ピクルスでは洋風味のピクルス液に使用しています。
ピクルスと言えばローリエは外せないので、これをいれておけば間違いはないでしょう。入れる時は葉を折ると香りが移り易くなります。
2-2.タイム
名称:タイム 英名:thyme 香り:★★★★★ 効果:殺菌効果(大)
個人的に一番好きなハーブのタイム。ピクルス液に一本いれるだけでなんとも言えない上品でフルーティーな香りが立ちこめるので、当店では様々なピクルスに使用しています。
殺菌効果や防腐効果が桁違いに高いことが有名で様々な保存材として利用されていました。当店一押しのハーブです。
2-3.セージ
名称:セージ 英名:sage 香り:★★★★★ 効果:抗菌作用(大)
セージの香りは独特で、お茶っ葉のようであり西洋の印象を併せ持ったなんとも説明のしがたいハーブです。
葉の匂いをかいだけではそこまで感じられないのですが、少し噛むと口のなかが一瞬でセージの香りで一杯になるほど強力です。
ピクルスとしての使い方はやはりピクルス液と一緒に煮立たせて香りを十分抽出するのがベスト。とにかく香りが強いので、玉ねぎや大根など野菜自体にあまりクセがないものの方が相性が良いです。
2-4.ローズマリー
名称:ローズマリー 英名:rosemary 香り:★★★ 効果:新陳代謝促進、抗酸化作用
「若返りのハーブ」と呼ばれるくらいのローズマリーは、お茶としてそのまま飲むと体の毒素が排出され新陳代謝が促進されます。香りはさすが肉料理の香草焼きの代表として使われるだけあって紅茶のような爽やかな香りが鼻腔をつきます。
ピクルスとも相性が良く使い方としては、ピクルスをビン詰めするときに最後にいれて煮沸殺菌をする時に香りを抽出します。すると瓶の中にローズマリーの香りが閉じ込められるので野菜にも香りがしっかりと付けることが出来ます。
2-5.ペパーミント
名称:ペパーミント 英名:peppermint 香り:★★★★ 効果:リラックス効果
言わずと知れたハーブの王様「ペパーミント」。説明をしなくても皆さんどんな香りか想像がつくと思うのでこちらに関しては割愛させて頂きます。
ピクルスの使い方に関しても相性がよさそうな野菜に使ってもらえたらOKです。
2-6.オレガノ
名称:オレガノ 英名:oregano 香り:★★★★★ 効果:リラックス効果
入浴剤としても利用される程香りが高いオレガノ。よくピザやトマトソースを使った料理に使用されています。オレガノの場合は生の状態より乾燥している方が香りが強いので購入する場合はそちらをオススメします。
ピクルスに使う時は量を入れすぎると全部オレガノの香りになってしまうので少しずついれて調整する様にしましょう。
2-7.イタリアンパセリ
名称:イタリアンパセリ 英名:italian-parsley 香り:★★★ 効果:整腸作用
スープやパスタの上に彩りや香りのアクセントとして使われているイタリアンパセリ。
ピクルスで使用する時も同じで彩りのアクセントとして利用するのがベターです。葉のままいれてもかまいませんが、ピクルス液の酢酸効果でほとんど色は抜けてしまうので粗みじん切りで使用するのがいいと思います。
2-8.ディル
名称:ディル 英名:dill 香り:★★★ 効果:整腸作用
北欧などでよく魚料理に使われているディル。香りは噛んでからでないと感じることはできませんが、パセリをよりフルーティーにした感じ。ピクルスで使う場合は瓶に1、2本入れるだけで十分なのであまり大量に入れすぎない様にしましょう。
2-9.チャービル
名称:チャービル 英名:chervil 香り:★★★ 効果:整腸作用
チャービルも口に含んで香りがわかるタイプのハーブです。香りはオレガノをもっとまろやかにした優しい風味です。
しかし、あまりに優しすぎる風味なのでピクルス液に負けてしまい香りは飛んでしまうので、ピクルスには向いていません。
強いて使う方法を言うならピクルスの上に生のまま添えて一緒に召し上がればチャービルの香りを活かしたまま召し上がることができます。
3.さいごに
以上、ピクルスで使うスパイスとハーブをまとめてみました。実際食べてみないと分からないとは思いますが、スパイスもハーブもそれぞれ特徴が全く違います。
皆さんの好みに合わせて色々な組み合わせでオリジナルピクルスを作ってみるといいのではないでしょうか。
滅多なことでは大ハズレなレシピにはならないと思うので、とにかく感覚で合いそうなものをブレンドして、まずは楽しんで作ってもらえたらと思います!
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